はじめに
今日は日本とアメリカの文化の違いについてお話します!
留学時代に2年半、そして現在働きながら2年半、合計で5年ほどアメリカに暮らしてきて、今ではだいぶ驚くことも少なくなりましたが、やっぱり文化の違いは東京と大阪以上には大きいです。
当たり前やん
日米両方に住んだことのある日本人や、日本から旅行や出張で渡米してくる友人・同僚…。色々な人たちと話をしていて、よく話題になる日本とアメリカの文化の違いについて、私の経験をふまえて語ってみます。
個人の意見として楽しんでいただけたら嬉しいし、「あるある!」「わかる!」と共感してもらえたらもっと喜びます♪
日本人がアメリカで驚く7つのこと
1.広い
そりゃそうでしょ、という冷めた声が聞こえてきそうですが、アメリカ本土を旅したことがないという方にとっては、想像を絶する広さだと保証します。
最近は写真とか動画でもかなりのクオリティやけど…
でも写真とか動画以上だよ。写真の数倍すごい、とかじゃなくて想像を超えてくるよね。
北海道生まれ、北海道育ちで比較的「広い大地」というものに慣れている私でも、驚き呆れるほど広いのがアメリカ大陸というものです。
とりあえずはアリゾナ州のグランドキャニオン国立公園あたりに行ってみてください。突如として現れる光景を目の前に「ああ、私達は地球に住んでいるんだ…!」と感動を覚えるレベルのダイナミックさで、人生観が変わる人も続出です。

2.かなり色々適当だが、どうにかなる
これも、多くの日本人が感じるアメリカの不思議です。
日本に住んでいると、意識しなくても様々なことが整然と時間通り、規則通りに行われるのが当たり前になっています。
たとえば営業時間が5時までなら4時59分に行ってもサービスが受けられるし、電車や新幹線は1分でも遅れると謝罪のアナウンスが入りますよね。
アメリカでは、5時まで営業となっていても4時45分くらいに店員の判断で店じまいになっていて入れない、というようなことが普通にあります(汗)電車やバスも、一部の大都市を除いて、時刻表は参考程度と思ったほうが良いです。
そもそも電車とかバスとか使わへん人が多いけどな
ただ逆に、これはたぶん無理だろう…と思うようなことでも、お願いしてみると結構な確率でなんとかなったりします。
- レストランで、あれは抜いて代わりにこれを入れて、あのスパイスとこのソースを入れて…と完全にお客のレシピで料理を作ってくれたりします。
- 車の修理をお願いした際、出張の関係でどうしても休みの日に引き取りに行けないと事情を説明すると「わかった、じゃあ車の鍵をここに隠しておくから勝手に持っていっていいよ」と言われました(!)
- 短期契約アパートの保証金を返金してもらうのに、退室の2週間前に通知しておかないといけなかったのを知らなくてションボリしてたら、「なんとかしてあげるよ」と言ってどこからか現金をかき集めてくれました…
…などなど、「やらかし案件」でも、事情を説明するとその場で考えてなんとかしてくれることが多いです。
基本的に自分の考えや裁量でどうにかしようとする人が多い印象
困っている人や弱者をなんとしても助けたいという気概があるねん
ただし、この「適当さ」は悪い方向にも働きます。
家具の配達や修理の依頼なんかではよく、
- 「15日には届くよ」→「あ、やっぱり月末まで無理だわ」
- 「20日にならないと行けないよ」→「今日の午後行くわ」
こういうことはしょっちゅうあります。「えー!予定組んでたのにー!」といちいち腹を立ててはいけません。そんなもんなんです。(達観)
みんなが互いに対してそんな感じなので、なんとかなるんですよね。良い意味で許し合う文化、と言えばいいんでしょうか。違いを感じます。
3.自由だーーー!
日本に比べたら、ひと目をあまり気にしない人が多いです。もちろん、教育を受けた人ならある程度の常識を持ち合わせていますし、中にはすごく気にする人もいますが、「受け入れ幅が広い」というのは事実です。
日本だったら、こんなことしたら完全に浮くな…と思うようなことも、ぜんぜん気にする素振りもなくやってたりしますし、周りも冷静です。
例として、
- 雨の日に傘をささずにごみ袋をかぶる(合理的といえば合理的)
- ウォークマンやMP3プレイヤーではなく、USBステレオを持ち歩く(みんな聞いてくれよ、このグルーブを!みたいな感じ(笑))
- 会議中、電話会議中にご飯を食べる(スナックとかチョコレートをつまむとかじゃなく、ランチョン会議とかでもないのに普通にサラダやサンドイッチを食べてます)
- 店員が仕事中に歌う(お店で流れてる曲に合わせていきなりゴキゲンな感じで歌い出す!)
基本、違法なことや他人に迷惑がかかるようなことでなければ周りも許容範囲が広く、眉をひそめるような人もいません。むしろ乗っかっていく感じです(笑)
みんながやるからやるとか、誰もやってないから我慢する、という右へ倣え路線ではなく、自分がやりたいから、自分に必要ないから、という基準で判断し行動している印象です。

4.レストランのメニューに写真がない
あるあるだと思うんですが、一部のアジア系レストランを除いて、ほぼメニューに写真が載ってないです。
写真を載せないほうが想像力を掻き立てられるということなのか、それともデザイン的に写真がないほうが好まれるからなのかわかりませんが、とにかく文字だらけです。

そして「これ、なに?」っていうフランス語だかイタリア語だかスペイン語の食材の名前なんかが出てきてアメリカ人に聞くと、多くの場合、彼らも知らなかったりします(笑)
あかんやん
不便さを感じているだろうに一向に変わっていく様子がないので、たぶん理由があってあえて文字だけにしてるんでしょう。
文字だけのほうが高級感がある、と感じるのかもね!
5.とりあえずAmazing! Perfect! Great!
アメリカ人がAmazing!(すごい!) Perfect!(いいね!) Great!(いいね!)のどれかを言わない日はないでしょう。一体、一日に何度言っているのか、と思うほどめちゃめちゃよく聞きます。
他にも、
- Absolutely!(そのとおり!!もちろん(いいですよ)!)
- Of course!(もちろんです!任せて!)
- No problem!(いいよ!オッケーオッケー!)
- Sounds good!(いいね!そうしましょう!)
- Awesome!(いいね!すごいね!)
など、とにかくポジティブに肯定する言葉が多いです。
しかもテンション高いねん
何かお願いされたりらAbsolutely!やOf course!、何か報告されたり説明されたら(それが普通のことでも)That’s amazing!、Awesome!などとにかくポジティブワード連発です。
この、普通のことでもというのがポイントで、特別なことをしてなくても、すごいね!いいねいいね!よくやった!!(Good job! Well done!)など明るく盛り上げるので、みんな基本的に肯定されて生きています。
日系の会社で日本人が上司になると起こる悲しい出来事が、アメリカ人従業員が「俺は評価されていない」と感じることだといいます。これは、日本では日頃から派手に相手を褒める文化がないことが原因だと思われます。
恥ずかしがらずにどんどん「いいね!」言うとったらええやんな
そうそう、郷に入りては郷に従えで、Amazing! Great! Perfect!が普通の状態だと思えばいいんだと思う

6.歯ブラシと薬が大きい!
私は普段キッズ用の歯ブラシを使っているのですが、それは通常売っている大人の歯ブラシが大きすぎるからです(涙)
大人用だと口がモゴモゴになってしまって歯が磨けないということがあって、一時帰国時に日本で買いだめするか、キッズ用の歯ブラシを使うことが多いです。
ただ、そんな私がお気に入りで買い続けているのが、 Colgate Wisp Portable Mini-Brushで、だいたいお昼ごはんの後はこれで磨いてます。本来の使い方は持ち運び用なんですが、普通に家で使ってます。
ブラシがめっちゃ小さいので、口がモゴモゴせずに細かいところまで好きなだけ磨けて重宝してます!
歯ブラシと合わせて「デカ!」と思うのがビタミン剤などの錠剤。飲み込めずに食道に引っかかることもあるほどです。
日本のビタミン剤(チョコラBBとかDHCシリーズとかハイチオールとか)は小さくてもたくさんの成分が入っているので、技術的に小さく作れないわけではないでしょう。
もしかすると、ある程度の大きさがないと消費者から「有効成分がちょっとしか入っていない」と思われ、売れゆきが悪くなるのかもしれないと本気で考えてます。

7.意見を言える人がリスペクトを得る
最後はこれです。日本人は謙虚であることを美徳とする文化に生きているので、自分の意見を言うことに尻込みしてしまう人も多いです。
たとえば、
- プレゼンをする前に「英語が下手なのでわかりにくいと思います。すみません」と言ってから始める
- 意見を求められたときに「私は専門じゃないのでわかりません、すみません」と言って終わってしまう
こういう場面をたくさん見てきました。
もちろん、それで嫌われるようなことはありませんよ。
でも、やっぱりいつも「私はできないので…」と言う人より自信がある人が好まれるし、普段物静かでも意見をきちんと言えるとプレゼンス(存在感)を発揮できます。
グローバルで活躍したい思っている方には、ぜひassertive(アサーティブ)にコミュニケーションを取れる人間になることを提案したいです。むしろこれからは、日本に住んでいても重要になるスキルだと個人的に思っています。
受身的なコミュニケーション:言いたいことが言えずに、自分の意思や権利を自分自身で守れないようなコミュニケーション。
攻撃的なコミュニケーション:相手の権利を尊重せず、自分の権利ばかりを主張するコミュニケーション。
アサーティブなコミュニケーション:相手の自己主張する権利を認めたうえで、自分自身の意思や権利を主張するコミュニケーション。
ソース:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

おわりに
今回はまず思いついた7つを紹介しましたが、まだまだ細かいところで色々な差があります。
それぞれに良い面と悪い面があるので、どっちが優れているとかいうことではなく、異文化の面白さを感じてもらえたら嬉しいです。
よく言われるダイバーシティ(多様性)は「職場に外国籍やLGBTの人材を採用しよう」というような単純な話になってしまっていることも多いです。本来は、
- どうしてそういう風に考えるのかな?
- どうしてこういう行動をとるのかな?
と興味を持ち、理解しようとすることから徐々に多様性は浸透していくんじゃないかな、と私は考えています。
第2弾も考えているのでまた遊びにきてもらえたら嬉しいです!
ではまた!