はじめに
今日は、英語学習に関する「ふと疑問に思う」「そこんとこ、どうなの?」に答えていきます!英語を勉強中の人や、実はちょっと気になってるという人にぜひ読んでもらいたいです。
あくまで個人の意見なので、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありませんが、実体験に基づいた信頼できる情報をお伝えできればと思って書きました。
んで、書いてる君は誰やねん?て思われへん?
そうだね。私の英語歴についてはプロフィールに詳しく書いてあるので良かったら合わせてご覧ください!※まだ10月版になってて申し訳ございません…

5つの疑問と回答
01. ある日、突然!って本当にあるの?
英語が突然喋れるようになる、突然聞こえるようになるって本当にあるんですか?経験したことありますか?
初心者の方がよく疑問に思われることですね。英語教材の広告などでちょっと大げさに書いてあったりするからでしょう。
ホントのところ、どうなん?
答えはYes & Noです!
……待って!ちゃんと解説するから!
これを見てください(↓)

- ある日突然、聞こえるようになります!
- ある日突然、口から英語が飛び出してくるようになります!
こんなことを言われると、図の上段のような状態になると多くの人がイメージすると思います。ある日突然聞こえる(喋れる)ようになり、それ以来ずっと英語がペラペラになりました!みたいなイメージですね。
残念ながら、実際にはそういう劇的かつファンダメンタルな変化は起きません。言語をマスターするというのは、「雷にあたったその日から突然未来が見えるようになった!」というファンタジー映画のようなことではないんですね。
でも、さきほどの図の下段のように、ちょこん、ちょこん、と心電図のように一時的に驚くことは起こります(だから答えはYes & No)
- ん?今、意識しなくても意味を理解できたぞ?
- あれ?今、深く考えなくてもちゃんと言えたな…
- 最近、理解のスピードがあがってきたような気がする!
こんなことが時々起こりつつ、でも急には成長せず、地道でヒッソリとした過程をたどります。そして段々とちょこん、ちょこん、が増えてきて、振り返ってみれば3年前より確実にできてるなと感じる。そういう風に成長します。
驚くタイミングはその瞬間だけで、そのあとは通常モードに戻ります。なんなら、数ヶ月前より下手になってないか?と落ち込むようなことすらあるのです(涙)
悲しいやん…やる気なくすわ
大丈夫。その間も実はずっと成長してるよ!
成長すると「できない部分」がもっと見えるようになって気になってきます。また、さらに成長すれば今度は「できないこと」のほうが脳内で強調されるようになるので、そのせいで前よりできなくなったと勘違いしてしまうんです。
だから、途中で諦めないでくださいね!
02. スラングを使うのはダメ?
中級者くらいになるとネイティブのようにかっこよく喋れるようになりたいなぁ、と思い始めます。
- かっこいいスラングを教えてください!
- 誰それが動画で◯◯って言ってたんですけど、どういうときに使えばいいですか?
- 学校で習う英語は堅苦しいですよね?スラングも覚えたほうがいいですか?
このような質問が出てきます。私の答えは「スラングを知っていることは良いが、使わなくていいなら使わないのが一番」です。ティーンエージャーならまだわからなくもないですが、大人は使う理由は特にないです。理由は3つ。
少なくとも、その単語や表現が①Colloquial、②Slang、③Curse(Swear)のどれにあたるかがわかるまでは、まずシンプルで普通の英語を使うようにしましょう。
違い、わからへん
ごく簡単に言うと、Colloquialが日常語(会話語)、Slangが俗語・隠語、Curse(=Swear)が非常に汚い罵り言葉、ていう感じ。
Curse(カース)は絶対に使ってはいけません!職場などでウッカリ使うと解雇になることや法的に訴えられる可能性もあります。
覚えていく順序としては下図の左から右へ、樹の幹から枝葉へ。スラングやカースは、使うことを目的とせず、あくまで意味を理解する方向で学んでいくことをおすすめします!

03. 英語、いつ始めればいい?
初めに伝えたいのが、英語はプロジェクトではないので、始まりと終わりがはっきりしていません。ほとんどの方は中学や高校で英語を学んでいるはずなので、すでに「始まっている」と言っても過言ではありません。
でも、学校で習ったことなんかもうすっかり忘れてもうたわ、って人もおるんちゃう?
そうだよね。なので、ここでは「大人になってからいつ英語を再開すればいいか」っていう話をするんだけど、結論から言うと「いま」または「興味をもったその時」!
いつやるの…いま…誰かそういう人おらんかった?
……。
なぜ今なのかと言うと「必要になったら…」なんて言っていたら遅いからです。必要になったからパソコンを買う、というように、英語の能力はAmazonでは買えません。
海外旅行に行く人やグローバル企業で働いている人、ネットで起業しようと考えている人、社会人になっても生涯学習を続けたい人などは、いつ英語を使う場面が出てきてもおかしくありません。
旅行中のトラブル対応、出張、駐在、海外からの問い合わせ対応、海外のオンライン大学入学、国際結婚…なんでも英語がわかれば困ることはないもんね!
困ってる外国人を助けることもできるしな
こういう話をするとよく聞くのが、「英語は単なるコミュニケーションの手段に過ぎない、だから目的もなく勉強しても仕方ない」という議論ですね。
こういう人たちに英語について話を聞くと、こんな答えが返ってきます。
- 日本に住んでたら使う機会なんかほとんどない
- 英語わからなくても生きていける
- 通訳を使えばいい
これは私には「旅行なんかしなくても生きていける」「釣りなんかしなくても魚を買ってくればいい」と同じように聞こえます。
ご飯を食べられて、寝るところがあって体を清潔にできれば生きることはできるけれど、旅行や釣りという「体験」によって新しい世界を見ることができるのもまた真理です。その面白さ、人とのつながり、思い出、感性への刺激など、豊かな時間を過ごすことにも意味はありますよね。
確かにそうやんな
それこそが目的だと思うんだよね。だからこそ「今はじめる」が正解だと思ってる。
英語はたしかにコミュニケーションツールではありますが、それだけではありません。おおげさじゃなく、英語を学ぶことで、新しい世界が開けます。
- 新しい文化や歴史を知る
- 世界中の人たちとのつながり
- 今までにないモノの見方・視点
- 英語でなければ得られない膨大な情報へのアクセス
1つの言語を知ることは1つの新しい世界を自分のなかに持つことと同じくらい、実はすごいことだと思ってます。「必要なときだけ通訳してもらう」というような「その場を乗り切る手段」とは別次元の話です。
…そういう場所では、知と知の組み合わせは結合をある程度終えているので、イノベーションは決して生まれません。これを脱却するためには、自分から離れた『遠くの知』を探索して、それを自分が持っている知と組み合わせることが決定的に重要です。これが『知の探索』(exploration)です(入山氏)
ソース:ビジネスIT
04. 発音は気にしなくてもいい?
これも英語学習においてよく議論になりますね。正直なところ、絶対的な答えというのはないと思いますが、私の経験からお話できることは、発音は軽視しないほうが良いということです。
でも、英語の発音を気にしてるのは日本人だけとか、発音を気にせず話したほうがええ、って記事よく見かけるで
うん、でも「気にする」のと「気にしすぎる」のはぜんぜん違うんだよね。
世界の英語人口が15億人(5人に1人)と言われ、そのなかで11.2億人は第2言語として英語を使用しているので、訛りのある英語を話す人のほうがむしろ多いのです。だから、多少訛りがあるのは全く気にする必要なく、どんどん話していけばいいと思います。
ただ、発音をちゃんと気にして、できる限り矯正していったほうが利点が多いということもお伝えしたいと思います。
- え?なに?と聞かれることがほとんどなくなり、自信がつく
- 自分の発音をフィードバックリスニング(自分の耳で聴く)ことで自然とリスニング力があがる
- 話を聞いてもらいやすくなる
まず1点目。一生懸命話しているのに、何度も「え?」「なに?」「ごめんね、よくわからないけど…」などと言われるのは愉快ではないし、場合によってはへこんでしまいますよね。
ある程度発音がこなれていれば、こういうことは起こりません。現に、私の場合ですが、あまり英語が上手でなかった10代の頃から「聞き返される」ということはほとんどありませんでした。その後も「通じるから楽しい」→「楽しいからもっとやる」という好循環を作れたと思います。
気持ちの面は大事やな
2点目のフィードバックリスニングとは、自分の声を自分で聴くという意味です。このとき、自分の発音がものすごく悪いと、自分が発話するたびにそれを聞き続けることになるので、リスニング力に影響が出ます。
音読など、英語を声に出して読むときに自分の発音がある程度ネイティブに近いと、それを聞いていることで耳がその音に慣れて、リスニング力もあがるというボーナスがついてくるのです。
最後の「話を聞いてもらいやすくなる」ですが、話を聴く相手の立場にたってみるとわかります。発音が良いことは心地が良いということでもあり、また同じことを言ってもなんだか良く聞こえる、ということでもあります。
あ!でも、あれはどうなん?外国人は発音なんか気にせえへん、いうやつ。
そうだね、発音がどうこうと口に出して言う人はいないし、話の内容が大事というのも確か。でも、発音が良いと話の内容が頭に入ってきやすいのと、長時間聞いていてもストレスにならないというのはあるみたいよ(実話)
05. 外国人に学んだほうがいいの?
実は最近ネット上で、「英語の授業で外国の先生に教わっても意味がないと思います」というようなコメントを見かけました。
これについては「場合による」が答えになるので、どういう人に日本人の先生が向いていて、どういう人に外国人の先生が向いているか、表にまとめてみました。
日本人の先生 | 外国人の先生 |
---|---|
文法などを短期間で体系的に学びたい(テストなど明確な目標がある) | 英語という枠を超えて、異文化理解も含めて学びたい(その国のことを知りたい) |
始めたばかりで、英語での質問の仕方もわからない | ジェスチャーや声のトーン、相手との距離感などを自然な形で学びたい |
緊張しがちなので、できるだけ安心感のある授業を受けたい | 実際に外国人と話すときのために、実践で慣れておきたい |
初心者で、金銭的コストを抑えたい | 価値があるもの・体験にはお金を十分かけられる |
初心者が外国人の先生に英語で文法を習うのはおすすめしません。コスト高になる可能性と、余計に混乱するおそれがあるからです。日本人の、教えるのが上手な先生に教わったほうが「目標達成」に対してかかる時間的・金銭的コストは抑えられます。
一方で、外国人の先生のほうが授業料が高いのには理由があります。それは、日本国内で外国人と話す機会は少ない(=希少価値がある)ということです。そういう体験をしたことがある、ということが自分の価値も高めてくれると考えると、単純に金額だけでは判断できないですね。
ただ、もし留学などができる環境なのであれば、私はガッツリ現地の生活をしてくることをおすすめします。何年も英会話学校に通うより、1年でいいから現地で生活し、その環境のなかで朝から晩まで英語に浸かったほうが得るものは大きいと感じます。
おわりに
いかがでしたか?色々な意見があると思いますし、どんな人にも当てはまる絶対的な答えは存在しないと思います。
でも、私の考えは長年にわたる自分の英語学習、英語講師時代の何百人もの生徒さんたちとの会話、国籍の違う友人や同僚とのやりとりなど、実体験に基づいて書いており、英語教材を売るためのマーケティングメッセージや、ネット上の「うわさ」とは違うので、そこは信頼してもらえればと思います。
1つでも、気になってた疑問があって解決の糸口が見つかれば、とても嬉しいです!
では、また!